■頚椎疾患
神経根症
★原因
神経根が圧迫・障害される
症状
頚椎、上肢の位置で変化する症状
一側性に発症することが多い
後頚部~背部にかけての放散痛
肩~上腕にかけての放散痛
手指のしびれ
特徴
支配神経分節に一致した感覚障害、運動麻痺
保存療法(牽引療法、薬物療法)で治癒することが多い
発症部位はC5,6間、C6,7間が大部分
上下2~3神経根の症状が合併して現れることもある
動作障害の特徴は神経根性の運動麻痺による筋力低下が主体
脊髄症
★原因
脊髄そのものが圧迫・障害されたもの。頚髄レベルで圧迫されたものを頚髄症と呼ぶ。原因として頚椎症、頚椎椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症(OPLL)などがある。
症状
痙性歩行
筋力低下は比較的少ない
進行例では膀胱直腸障害を伴う
しびれ、感覚鈍麻が四肢の末端部に強い(手袋型、足袋型)
特徴
1)動作能力低下の特徴は協調性の低下によるものが主体
2)保存療法の効果は期待できず、多くは間欠的療法の適応
3)手指の巧緻性低下
4)手指離れ徴候陽性
5)ミエロパチーハンド
★頚椎疾患の症状
①可動域制限
②神経症状⇒神経根症状と脊髄症状に大別
・神経根症:一側性、放散痛、脱力感、上肢に多い
・脊髄症 :両側性、ミエロパチーハンド(巧緻性低下、手指離徴候、素早いグーパー運動困難)、痙性歩行、筋力低下少ない、痺れ・感覚鈍麻は末梢、協調性低下、四肢に多い
対応
①保存療法:安静、薬物療法、物理療法
②観血的療法
前方固定術:1~2椎間の限局的病変に適応
椎弓形成術:3椎間以上の病変を伴う症例に適応(C3~C7の椎弓形成が多い)
後方固定術:関節リウマチの環軸椎亜脱臼や脊椎腫瘍などに行われる
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