6年生については小学校生活もあと1ヵ月あまり。4月になったら新中学1年生へと進級しますね。中学生が勉強する教科で大きく変わることといえば、算数は数学へと移行していきます。教科としての算数の特徴をひとことで表すと、正解を目指すことを目的としていること。例えば、ベーシックな計算であるとか図形の面積など、正しい解を求めることに重点を置いています。
逆に教科としての数学の特徴を挙げるなら、正しい解を導くためのプロセスを重要視しています。計算でも図形であっても、なぜそのプロセスを経るのかが重要視されます。そのためとりあえず正解すれば良かった算数とは、勉強の取り組み方やアプローチが異なる部分もあります。
そのため小学生の頃は算数が得意だった子供でも、中学生の数学で苦手意識を持つようになることもあります。算数と数学は一緒の科目と考えている子供や保護者いらっしゃるかもしれませんが、先に述べたように求められることが異なるため、求められることに気づかないまま勉強を進めてしまうと、数学に対する反抗心も生まれて苦手意識が芽生えるきっかけが生まれてくるのです。
もちろん算数と数学にも多くの共通点は存在します。算数と同等レベルで数学でも、間違わずに計算問題ができることが大前提となります。その中でも分数だったり小数の計算までは間違わずにしておくことが大切です。計算間違いが多いと、数学を勉強する上での不具合もでてきます。まず計算間違いをしやすい子の特徴として、答えを出すのに時間がかかってしまうことがあげられます。
制限時間のある定期テストなどでは、時間がかかると取りかかれる問題にも限りが出てくるため、取れる点数にも限りが出てくる悪循環になっていくのです。こういった悪循環が起きないことを心がけて、小学生の間にベーシックな計算力レベルは高めておくに越したことはありません。
算数であれ数学であれ、積み上げ科目であるという点では同じなので、苦手な単元を放置したまま進んでしまうと上の学年に進級した際にも苦手なままです。算数のさかのぼり学習を行うなら、先取り学習も同時に行なえる無学年式の通信教育がおすすめです。算数におすめの通信教育の中には、お子さんの目的や属性に応じた教材を選ぶことができますよ。
Z会やRISU算数、スタディサプリあたりは中学受験よりの印象もあります。逆にすららはさかのぼり色が強い宇オンライン教材という印象を受けます。2022年の4月からは進研ゼミやスマイルゼミも算数の一部単元で、先取りやさかのぼりが自由におこなえるようになります。苦手な算数を勉強していくときには、とにかく学年を問わずにつまづいたポイントまでしっかりさかのぼって、そこから理解を積み上げていくことが必要です。
算数が苦手だからとネガティブになることなく、さかのぼって勉強する時間をきちんと確保して、わからない単元が理解できるように勉強していくようにしましょう。小学生の算数の授業も残りわずかだと思いますが、なぜこうなるのかを考えながら授業に取りくむと、中学生の数学に変わったときの切り替えもスムーズにいくと思います。